令和2年8月11日、銀杏企画三丁目移行分室にて、外部講師の独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 中央障害者雇用情報センターの内田博之様による就労セミナー、『企業が求める人財、企業が望む支援機関』が開かれました。本記事では、当日内田様が発表した内容を簡潔にまとめましたので、ご覧ください。
障害者雇用は法律の改正、少子高齢化の進展等により上昇傾向にあります。職業別の就職件数では、精神障害者は事務的職業、運搬・清掃・包装等の職業の就職件数が多いです。働くための土台としては、時間、職場ルールの厳守、支援機関への登録、家族の協力、自身の障害の理解が必要になるそうです。
実際の仕事は、まずは誰でも出来る仕事から始め、そこから更に仕事を細分化するという話をされていました。身近な文房具を使い、作業をするそうです。(例:ホチキス針の補充、セロハンテープのカット、書類の封入、スタンプ押し、電卓、手紙の三つ折り、台車押し等)正確に、安全に、きれいに出来るようにすることが重要だそうです。初めの仕事は、ファーストや分室での作業に似ているなと感じました。
入社後、仕事を定着するためには、仕事の出来を上長と確認し、目標を立て、相談(話しかけづらかったら、メモを書いて渡す)をするといいという話をされていました。ここでも、ファースト、分室での職員との面談(作業所での報連相)に似ていると感じました。
内田様は、仕事をする際、困っている人は、障害のある本人であると仰っていました。困っていると、いつもと違う、顔色、顔つき、挨拶の声の出方、歩き方、身だしなみ、言葉遣い、仕事のミスが多い、出社時間等に違和感が現れるそうです。困っている状態では、モヤモヤ→多大なストレス→体調不良→一時的な回復はあっても、その後またモヤモヤの悪循環となってしまいます。逆に、良好な状態では、モヤモヤ→ストレスを放出→スッキリ→体調良好(仕事、食事、睡眠、通院、服薬の持続)となるそうです。私も、具合が悪くなると、気分が落ち込んで、作業に集中出来なくなることが多いです。不安になって、考え過ぎると、マイナス思考のループに陥ってしまうので、とても共感が得られる話でした。
内田様のお話を聞いてみて実際に思ったことは、ファーストや分室でやってきたことは、そのまま就労に向けて役立てること、出来るかどうか不安に思っても、まず与えられた仕事をやってみる。少しの失敗で折れずに、何度も丁寧に取り組むことで、自分の力になり、会社や社会に貢献できるのだと感じました。コロナ禍という逆境の中ですが、粘り強く勉強を続けていきたいです。(団子)
後日、内田様からセミナーを通してのメッセージを頂きましたので、こちらに掲載いたします。
セミナー参加の皆様へ。
先日は暑い中、長い時間、熱心に私の話をお聞きいただきありがとうございました。また、最後にたくさんの質問や感想をもらって嬉しかったです。いろいろな話をしましたので、わからないことがあったら支援員の方に聞いてください。
今、コロナと共生しなければならないという不安は、皆が感じていることです。こんな時だからこそ、チャンスです。焦らずに、各自の課題を、自分のペースで、やり遂げていきましょう。でも、頑張らなくていい、あきらめずに、努力しよう!
後日、皆さまからのお礼状が届きました。
お一人お一人、一生懸命書いていただき、気持ちが伝わり感動しました。
メンバーの皆さん、支援員の皆さん、理事長様、ありがとうございました。
内田