令和2年9月28日、銀杏企画三丁目移行分室にて、銀杏企画OBの方による就職セミナーが開かれました。
セミナーは銀杏企画に通所しながらハローワークに通い就職活動をするお話から始まりました。当時はパソコンがない時代で、各地のハローワークを4か所回ったと話をされていました。平成のバブル崩壊後の不況に加え、当時は精神障害者の雇用がなく、大変苦労をされたそうです。
その後銀杏企画で活動をすることになり、施設の行事等に精力的に参加していく内に、仕事に対する意欲が再び出てきたそうです。
銀杏企画から就労移行へ異動した際、当時は就労移行プログラムがパソコン教室しかありませんでしたが、活動の後半からSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を始めたそうです。ハローワークからの求人紹介、実習を経て、現在勤務している企業への採用が決まりました
仕事の勤務時間は、最終的に週5日、9時~17時までの勤務です。仕事をしてみて感じたこと、良かったことは、「収入がある」、「家族で生活できる」、「社会人の仲間入りができた」と仰っていました。また、仕事を続けていく内に、多少のことではめげなくなったそうです。
仕事を長く続けていく上で、時には困難に遭い、苦しい思いをしたこともたくさんあったそうです。そのような中で支えてくれた人たち、デイケア保健師さんの言葉「人と比べて落ち込むのではなく、今までの自分ができなかったことが、できるようになったことを喜びなさい」という助言が、私の心に深く残りました。
多くの苦しみを乗り越えて、ある時気持ちがフッと楽になったと仰っていました。
定年後も具体的な夢を持ち、人生を楽しく生きたいそうです。
病気はいつか良くなるので、本人の強い意志でコツコツ続けることが大事ということと、調子が悪くなっても、少し休めば良いとのお話を伺い、どちらも今の自分にも当てはまるなと感じました。
セミナー後の質疑応答では、「ネガティブからポジティブ思考へ移るコツ」を教えて頂きました。1つは、「落ち込むだけ落ち込む。するとある日、暗転してやる気が出てくる」。もう1つは、「メモに書き込む、頭に浮かべる(例:自分にならできる・人は人、自分は自分)」とのことでした。
また、現在コロナ禍で就職が困難な状況ですが、「バブル崩壊時も就職活動は厳しかった。諦めなければ仕事は見つかる」と励ましのお言葉を頂きました。私も今回のセミナーを励みに、就労移行のプログラムを頑張ろうと改めて決意しました。(団子)